「自分がどんな仕事をしたいかよくわからない」とお悩みではありませんか?
適職を見つけるためにも、何がしたいかわからない状態から脱しましょう。
今回は、転職したいけど何がしたいかわからない方に向けて、解消法と注意点を解説します。
何がしたいのかを見つける方法
やりたいことを見つけるには、客観的に自分を見ることから始めてみましょう。
とはいえ、自分を客観視するにはコツが必要です。
次の方法を実践すれば、自分を深く知れるようになります。
- 自己分析をする
- キャリアカウンセリングを利用する
- 適職診断を受ける
- 転職エージェントを利用する
詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
自己分析をする
何がしたいのかわからない人は、自己分析ができていない傾向があります。
自分が進むべき方向性を明らかにするためにも、自分について深く知ることが肝心です。
簡単に自己分析できる次の4つの方法を紹介します。
- 自分の過去を振り返る
- やりたくないことを書き出す
- できることを書き出す
- 周囲の人に自分について聞いてみる
紙とペンを用意して、ぜひ実践してみましょう。
自分の過去を振り返る
自己分析の方法にはさまざまなものがありますが、自分の過去を振り返るワークシートがおすすめです。
自分の年表を作る形で、過去に起こった出来事を書き出していきます。
そこから、昔好きだった遊びや関心の強かった出来事、反対に苦手だった遊びや嫌いだった物事を挙げてみましょう。
「なぜそれが好きだったのか?」「なぜ苦手だったのか?」を深掘りしていけば、新たな自分を知るきっかけとなります。
やりたくないことを書き出す
何の手掛かりもなしにやりたいことを見つけようとしても、なかなか見つかりません。
そういったときはやりたいことではなく、逆にやりたくないことを書き出す方法もおすすめです。
たとえば「営業はしたくない」「残業はしたくない」などが該当します。
その際、妥協しても良いラインを決めておくことがポイントです。
「ちょっと嫌だけど、これくらいならやってもいいかなあ」という項目も洗い出し、ここからはOKだけど、ここからはNGという枠を決めておきます。
というのも、やりたくないことを全てやらなくて済む仕事が見つからない可能性もあるためです。
そのため、絶対にやりたくない仕事から順に挙げていき、妥協してもよいものに優先順位をつけましょう。
できることを書き出す
過去のスキルや経験をもとに、できることを書き出していきます。
できることが思い浮かばなければ「得意なこと」や「うまくいったこと」「好きなこと」などでも構いません。
誰かから評価された経験も「できること」につながります。
自分が得意な分野やうまくいった分野から探していくと、やりたいことが見つかりやすくなります。
ただし、書き出すときは好き嫌いではなく、できるかできないかで判断することが大切です。
「好きではないけどできること」の中に適性がある可能性も捨てきれません。
評価されることで「意外と向いているかも」と思った事柄から、やりたいことを見つけてみるとよいかもしれません。
周囲の人に自分について聞いてみる
自己分析がうまくできない人は、家族や友人に「自分の長所」や「印象」を聞いてみる方法がおすすめです。
普段から関わりがあり、あなたをよく知っている人物なら、自分が気づいていない長所や、それまで知らなかった自分のことを気づかせてくれる可能性があります。
「今までの自分にできていたと思うこと」「自分には何が向いてそうか」などを相談してみるのもひとつの手です。
客観的に自分の長所や性格を知ることで、今まで考えたこともなかった仕事が向いている可能性もあります。
キャリアカウンセリングを利用する
自分で自己分析を行い、転職先を見つけることもできますが、より客観的にアドバイスしてもらいたい場合はキャリアカウンセリングがおすすめです。
キャリアカウンセリングは「自分にあった働き方をみつけたい」「自分に向いている仕事がわからない」という悩みを持った人向けのサービスです。
無料でカウンセリングが受けられる場所としては
- 転職エージェント
- ハローワーク
- 民間のキャリアカウンセリングルーム
などがあります。
カウンセリングを受けることで客観的に自分を知ることができ、今後のキャリア設計が描きやすくなりますよ。
適職診断を受ける
実際に会って相談しづらいという人はWeb上で受けられる適職診断がおすすめです。
適職診断は、職業紹介機関が行っているサイトがたくさんあり、簡単に診断できるものも多いです。
質問にそって入力するだけで、簡単に自分の強みなどを知ることができるので、やりたいことを見つける際の判断材料になります。
強みがわかれば、自分にあった仕事を見つけやすくなりますね。
ただし、コンピューターが判断するため、診断結果の信頼度は低くなります。必ずしも自分にあった結果とは限らないので、自己分析の参考として捉えましょう。
転職エージェントを利用する
自分が何をしたいかの見極めだけでなく、転職活動の進め方を含めて全般的に相談したい人は、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントは、専門のキャリアアドバイザーが求人探しから面接対策まで、転職活動に関する全てのサポートをしてくれるサービスです。
あなたの希望条件や強みなどをもとにピッタリの求人を紹介してくれます。
適職診断はもちろん、応募書類の書き方や面接の練習など、無料でサポートが受けられるのが特徴です。
希望条件などを細かく伝えれば、自分にあった仕事を紹介してもらえるので、仕事探しに失敗することが少なくなくなります。
転職活動が不安な人や、客観的な意見が欲しい人は利用を検討してみましょう。
転職先を見つけるときの注意点
自分のやりたいことを明確にして、転職活動をする際に気を付けておきたいポイントがあります。
転職の目的や基準を明確にしておくと、失敗しにくくなりますよ。
ミスマッチを避けるためにも、次に紹介する注意点を押さえておきましょう。
全く関連性のない業界・業種への転職は慎重に
自分が経験したことのない仕事に挑戦する際は、慎重に決めることが重要です。
いざ転職してみたときに、「やっぱり自分に合わなかった」となるリスクがあるためです。
ただし、全く別の仕事でも自分の強みを活かせそうなら、キャリアチェンジも選択肢に入れましょう。
キャリアチェンジのメリットは自分がやりたい仕事ができることです。
キャリアチェンジをするときは次の点に注意しましょう。
- 未経験の職種でもスキルが活かせるか
- これからどうなりたいかをイメージする
- 転職理由を明確にする
未経験の職種に転職した場合は、即戦力にならないため、活躍できるまでに時間がかかります。
そのため、「イメージと違った」とならないようにしっかり検討する必要があります。
方向性が決まらないまま仕事を辞めない
退職は何をやりたいかが決まってからにしましょう。
方向性が定まっていない状態で転職活動をすると、やりたいことを探すところからスタートになります。
「やりたいこと探し」や「自己分析」から始めることになるため、就職が決まるまでに時間がかかってしまうのです。
今の仕事を辞めてしまうと、収入がなくなり生活面での不安も出てくるので、焦ってやりたいことではない仕事についてしまう可能性も否めません。
落ち着いて自分のやりたいことを見つけるためにも、方向性が決まらないまま辞めてしまうことは避けましょう。
将来のキャリアも考慮する
「やりたいこと」だけでなく、「将来的に自分がどうなりたいか」はとても大事です。
やりたい仕事が見つかれば、長く働くことになるでしょう。
長いスパンで考えるときに、「自分のスキルをどう活かしていきたいのか」「どんなポジションで働きたいのか」などの要素も重要です。
キャリアプランを考えてやりたいことを探すことで、転職や仕事に対するモチベーションも上がり、長く働ける会社が見つかりやすくなりますよ。
途中で妥協しない
なかなかやりたいことが見つからないと、面倒くさくなって次第に辞めたい気持ちの方が強くなり、妥協してしまうことがあります。
しかし、その時の気分で安易に妥協して決めてしまうと、転職を繰り返す可能性があります。
まずは、時間をかけてでもやりたいことを見つけて、方向性を決めることが先決です。
転職は短い期間で決まることは少ないと思っておきましょう。
自分一人で悩まない
「自己分析をしてみても、自分のやりたいことが見えてこない!」という人もいます。
そういったときは、一人で悩みすぎないようにしましょう。
自分の目線でしか見えていないので、ひとりで考えるには限界がありますよね。
そのようなときは、知人や親族、転職エージェントなど第三者から意見をもらいましょう。
自分で分析することは大事ですが、第三者の意見も自分とは異なる目線での意見なので、参考になりますよ。
したいことがわからないまま転職するリスク
転職したい一心で、何がしたいのかわからないまま転職することはおすすめしません。
何も決めないまま勢いで転職してしまうと、次のようなリスクがあるので注意しましょう。
ミスマッチによる早期退職
もっとも避けるべきなのは、「ミスマッチによる早期退職」です。
自分がやりたいと思える仕事でなければ、長く続きません。
転職を繰り返す人に多いのがこのパターンです。
入社できてもやりたいと思った仕事ではなかった場合、仕事にやりがいを感じずキャリアプランも描けません。
転職活動は企業と自分をつなげるマッチング作業なので、しっかりやりたいことを決めてミスマッチのない活動をしましょう。
転職活動が長引く
不採用が続くと転職活動が長引くばかりか、精神面だけではなく金銭面などの生活面の不安も増えていくでしょう。
何をしたいかわからないまま転職すると、企業選びの軸がないため何となく良さそうな企業に応募してしまいがちです。
しかし、志望動機が曖昧なため、面接では志望動機をうまく話せずに不採用となってしまうことも少なくありません。
転職活動は仕事選びの軸を決め、優先順位をつけて行うことが早めに決まるコツです。
焦って妥協してしまう
やりたいことがなかなか見つからないと焦りますよね。しかし、転職に焦りは禁物です。
焦ってしまうと転職本来の目的を見失ってしまい、就職を急ぐあまり自分が望んでいない仕事についてしまう可能性が高くなります。
やりたい仕事をするという目的で活動を始めたはずなのに、そうではない仕事に転職してしまっては意味がありませんね。
そのようなときは、入社後の自分を想像しましょう。
自分が活躍している姿がモチベーションになり、焦る気持ちを抑えることに効果的です。
転職活動の際は労働環境も考慮しよう
やりたいことをするうえで、労働環境はとても重要です。
せっかくやりたい仕事を見つけても、それ以外の部分で満足できなければ離職につながる可能性もあります。
仕事に魅力を感じて入社したものの、働いてみたら全く休みが取れなかったということでは、元も子もありません。
特に、労働環境は健康にも影響しかねない部分なのでしっかり確認しましょう。
中でも、次の3つは特に離職につながりやすい項目なので、必ずチェックしてくださいね。
給与に納得できるか
やりたいことを重視するのは悪いことではありませんが、そのために給与条件を妥協することはおすすめしません。
もちろん、やりたいことができるなら少しくらいの収入ダウンは構わないという人もいると思います。
しかし、生活レベルが下がるような金額まで下げると、生活が成り立たなくなってしまうので、最低でも今の生活レベルを維持できる給与がもらえる仕事を探しましょう。
特に、未経験で入社する場合は経験がないため、給与は低いことがあります。
スキルが上がるにつれて給与や役職が上がるかどうかも見極めのポイントです。
福利厚生が充実しているか
やりたいことを実現するうえでは、福利厚生は必要不可欠です。
どんな福利厚生を用意しているのかをしっかり事前に調べておくことをおすすめします。
特に、次の3つは必ず確認しておきましょう。
- 手当や交通費は支給されるか
- ボーナスや退職金はあるか
- 有休は取りやすいか
給与面に目がいきがちですが、これらは働く上でのモチベーションにもつながるので把握しておきましょう。
人間関係は良いか
気持ちよく働くためには、人間関係はとても重要です。
人間関係が悪いと、やりたいことができないだけでなく精神的にも良くありません。
表面的な情報だけでは人間関係まではわからないので、口コミサイトなどを見てみると社風などがわかることがあります。
ただし、口コミサイトはネガティブな意見が多く、情報が古いこともあるので鵜呑みにせず参考程度にしましょう。
転職エージェントを利用すると、内部事情を教えてもらうこともできますので、利用を検討してみてくださいね。
まとめ
やりたいことを見つけるには、自分の過去を振り返って分析することがポイントです。
自分を深く分析すれば、転職活動の道筋が見えてきます。
また、第三者に分析してもらえば意外な発見もあるでしょう。
自分だけでなく、他人の目からも分析してもらうことで、やりたいことの幅が広がります。
それでもどうしても見つからないときは、本当に転職すべきかどうかも考えてみる必要があります。
やりたいことを長く続けるためには、キャリアプランや労働環境も考えて決めることが転職を成功させるコツです。
やりたいことが見つからなくて悩んでいる方は、自分に合った仕事を見つけるためにも記事内で紹介した点を参考にしてみてください。